
読書感想文…私も子供の頃大嫌いで、8月31日になってギリギリ仕上げるのが毎年恒例でした。
また、読書感想文は高学年からするものと考えている方も多いかと思います。
友達の子供が通っている小学校では
「1年生から読書感想文があった~」
「おうちの方がサポートしてくださいって~」
と話していました。
今でこそ文章を書くことが嫌いではなくなりましたが、小学生の頃は本当に苦手でした。それでも親に指導してもらったことは一度もなかったですね~。かなり苦労しましたが、何とか原稿用紙を埋め尽くしていました。
そのうち、読書感想文の入賞作品が集められた本を買ってもらい、こうやって文章をまとめるのか…と思ったことがあります。
今の小学校低学年の読書感想文は、親子で一緒に考えてもOKというところが多いようです。
答えを教えるのではなく、読書感想文の書き方を指導する仕方をご紹介しますね!
読書感想文 低学年の書き方のコツ
自分の気持ちを伝えることや相手の気持ちを考えるのが少し苦手…。
絵本の読み聞かせをすると右から左に流してしまい、落ち着きがないので、本を読むのにも一苦労…。
うちの子はこういう子だから、読書感想文を書かせるのは至難の業…と思っている人もいらっしゃるかもしれませんが、小学校の低学年なら、よっぽど本が好きな子供でない限り、そういうものです。
最近では読書感想文の書き方の本が販売されてもいますので、図書館などで借りてこられても良いと思います。
それでも必要な部分は、大概、以下のような感じです。
(2)場面の設定……いつ?どこで?
(3)どんなことが起こったのか……なにが?どのように?
(4)登場人物の気持ち……どう思った?
(5)それを読んで、どう感じたか?……どう感じた?
(6)登場人物の立場だったら?……どうする?
このようなポイントを意識しながら、気になるところに付箋を挟みながら読み進めていくと良いでしょう。
一緒に読むことは、心に残った場面やセリフ、感動を共有するチャンス♪普段お子様と会話している感覚で大丈夫ですよ。
読書感想文 低学年の子供に対する親の指導の仕方
それでも、なかなか本を読まない子供にいきなり読書感想文から始めるというのも敷居が高い…と思いますよね。
感想文を始める前のウォーミングアップとして、宿題の絵日記や作文などであらかじめ練習しておいたり、自分の考えが書けないというときは本や図鑑の文章を模写して文章の構成を知ることから始めるとよいかもしれません。
ゆとりをもって早い時期から準備に取り掛かるとよいですね。
また、作文嫌いにならないようにできる限り褒めていきながら進めていくことがポイントです。
「こんなに書いたの?すごいね」
「自分の気持ちをしっかり書いているね」
「こんなこと話したのねー」
「へえ、そんなことがあったの。おもしろいね。どう思ったの?」
など、子供のやる気を出す言葉を言っていきます。
先ほど挙げたポイントについても、子供がわかる言葉に言い換えて、次のように質問をしながら、進めていくとよいでしょう。
「登場人物の中で誰が好き?」「それはどうして?」
「登場人物の中であなたに似ているのは誰かな?」「それはどうして?」
「あなたが好きな場面はどこかな?」「それはどうして?」
「どんな内容のお話だったかな?」
「△△はどうなっていたの?」
「どの場面が好き?」「それはどうして?」
↓
「うれしかった」「楽しかった」「びっくりした」「ざんねんだった」
※低学年なら上記のような短い言葉で十分です。
「ここを読んで、あなたはどう思った?」
「へ~、どうしてそのように感じたのかな?」
「このような場面があったら、あなたは何がしたいかな?」
「どのような気持ち?」「そのように考えたのはどうして?」
重要なのはいつどこで誰が何をどのような順番でしたのか…ということを明確にすることで、そのしたことに対して思ったことをつなぎあわせていくことです。
すぐに答えられない場合は、「私はこう思うよ。あなたは?」とあなた(親)自身の意見をちょこっと言ってみてもよいでしょう。
決して
「~ではなくて…よ。」
「さっき…と言ってたじゃない?」
「え、わからないの?」
など批判をしたり、
「もう!ママの言うとおり書いて~!」
と親の感想を丸写しさせるなど、手を加えすぎてはいけません。
一緒に本を読みながら、先ほど付箋していたポイントを場面に即して尋ねながら、子供の言ったことをどんどんメモしていきましょう。
無理に難しいことを言わせようとせずに、小さなことで大丈夫です。
その場面で子供が言ったことに対して
「じゃ、それも書いてみようか」
と話を膨らませながら、感じたことや伝えたいことを具体化していきます。
書き終えた後は、
「この本についての、あなたの感想がこんなに出てきたね!これを文章にしたものが読書感想文だよ」
と、自分の言葉でまとめたことについて褒めることも忘れずにしておくと良いですね。
それから、感想文というと話の内容についてメインに書いてしまいがちですが、実は、表紙のイラストや題名、挿絵にもたくさんヒントが隠されています。
最初にこれらを子供に見せて、ストーリーをあらかじめ想像させておくというのもおもしろいですね。
「さし絵を見て…と思ったから、この本を選んで読んでみました。」
「表紙を見て最初は…が気になりましたが、読んだあとは△△な気持ちになりました。」
と本の外側から文章にしてみるというのも、とても素敵です。
読書感想文 低学年の場合の具体的な書き出しをご紹介!
「初めての読書感想文、どのように書き始めればいいの?」
「文をどのように組み立てていくかがわからない。」
と最初は悩むことが多いと思います。
大事なことは、”初め・中・終わり”の3つの構成です。
(原稿用紙の半分 120字程度)
■中………ポイントとなるはしらを3~5つ、心に残った場面や感想
・物語が進み登場人物はどうなった?
・登場人物の心のうごき
・本の出来事と自分の生活を重ねる(気持ち)
・登場人物の生き方にどう感じたか?(あこがれや勇気など)
・新しい発見や気づいたこと
(原稿用紙2枚 480字程度)
■終わり…この本を読んで、自分が思ったことや感じたこと
・作者が伝えたかったことはなに?
・読む前の考え方と読んだ後の考え方は?
(原稿用紙の半分 120字程度)
この3つの構成をもとに、6通りのパターンをご紹介しますね♪
中:「…の場面を見て、~な気持ちになりました。なぜなら…だからです。」
終わり:「もしも…があるならば、私は△△がしたいです。」
中:「最初は主人公を⚫️⚫️な人と思いましたが、じつは△△なところもあり、~と感じました。」
終わり:「私も主人公のように、△△ができるようになりたいです。」
「私はいつも~なところがありますが、~なことがあったら、主人公がしたように、…をしようと思います。」
中:「…の「△△」と言ったところは、とても~な気持ちになりました。なぜなら…だからです。」
終わり:「だから、…をすることは△△だと思います。」
「大事なことは…と思います。」
中:「…の場面を見て、~な気持ちになりました。なぜなら…だからです。」
終わり:「主人公が…することができたから、きっとこれからもずっと△△な日が続くことでしょう。」
中:「私が…のとき△△なことがありました。このお話を読んで、~なところがありました。だから私は…と思いました。」
終わり:「がんばったね、…ちゃん。」私も△△なところがあるけれど、…ちゃんができたように、勇気をだしてがんばってみようと思いました。
中:「…があったのは△△だからと思うよ。私のクラスにも~だったよ。だから…だったよね。」
終わり:「ねぇ先生、…なのかな?私は△△と思ったよ。きっと~だよね。」
まとめ
最近では親とのコミュニケーションが希薄になりつつあるということなので、低学年のうちに親子で一緒に本を読んで一緒に感想を言って文章を仕上げるというのが、読書感想文の目的のようです。
思ったこと感じたことを素直に表現して子供らしい感想文を書かせてあげてくださいね。