
初夏が近づくにつれて、潮干狩りに行くことを考えているご家庭も多いと思います。
たくさん採れると、とても嬉しいものですね。
潮干狩りの一番の楽しみは、持ち帰ったあさりを食べることではないでしょうか?
せっかく採れたてのものを食べるのだから、あさりを死なせずに持ち帰りたいですよね。
海岸からご自宅まで持ち帰るのに時間がかかるし、その間にあさりは大丈夫かしら?と心配してしまうかもしれません。
あさりの持ち帰り方法と保存方法について、ご紹介しますね。
目次
潮干狩りのあさり~保存と持ち帰り方!
あさりを持ち帰る際に使用する食塩水は、あさりが育った海岸の海水を使用するのがベストです。しかし、長時間同じ海水に浸けておくと、海水の中に二酸化炭素が溜まり、あさりが酸欠状態を起こすことになるので、2時間おきに交換したほうがよいでしょう。
そのために役に立つのが、「持ち帰り用のペットボトル」です。
たっぷり入れられる2リットルのものが最適ですが、移動時間や持ち帰るあさりの量、クーラーボックスの大きさなどにあわせて数や容量を調整するようにしましょう。
それから、クーラーボックスとあさりを冷やすのに使う冷却材(水を凍らせたペットボトル)を使います。あさりを冷やすことであさりを冬眠状態にして、鮮度を維持させます。この際、クーラーボックスに石鹸の水垢や汚れが残っていないかをしっかり確認しましょう。
可能であればエアーポンプ(いわゆるブクブク)を持参したほうが、持ち運びながら酸素を送り込むことができますので、より生育環境に近づけることができますよ。
あさりはクーラーボックスに入れる前に、真水で洗って汚れや細菌をしっかり落としておくと傷みにくくなります。クーラーボックスにあさりと冷却材、あればエアーポンプを入れて、ボックスの底に新聞紙を多めに敷いて塩水が溢れないようにしておきます。
あさりの死滅を防ぐために、ザルや網などで小分けにして重ならないようにすることがコツです。底に吐き出される砂を吸ってしまうこともありますので、底に砂が落ちるように少し隙間があれば、なおよいです。
海水は2時間おきに交換して、時々空気を入れながらあさりに酸素を与えます。
海水の量は、あさりに被りすぎない程度にひたひたの量にして、あさりに酸素が入りやすい状態にしておきましょう。
蓋はぴったり閉めると酸欠を起こすこともありますので、少し隙間を開けて、酸素の通りを良くしましょう。
持ち帰り後はどうするの?
持ち帰り時間は場所によって異なりますが、持ち帰りの段階でかなりの砂が落ちています。
帰宅後も持ち帰り時と同じ要領で砂抜きを行いますが、長時間海水を換えずに同じ水で浸けておくと、あさりが死滅する原因になります。
持ち帰りの時と同様、海水を交換するようにしましょう。
あさりの砂抜きは、持ち帰り時間を含めて半日~一晩程度で十分です。早ければ、潮干狩りをした日の当日に食卓にのぼることも可能ですよ。
砂を吐きやすい時間帯は気温が落ち着き始める夕方ごろから翌朝にかけてがよいです。
海水または塩分量3%の食塩水で、水の量をひたひたにして平らな容器に入れて砂抜きをします。この時、あさりが重ならないよう注意しましょう。
食べる直前にあさりをザルにあげて、水気を切りそのままの状態で30分程度置いておくと、旨みが増してさらに美味しくなります。
※あさりの砂抜きの方法は「あさりの砂抜き失敗しない方法は?開かないのはなぜ?お湯洗いしてもいいの?」で詳しく説明していますので、こちらをどうぞ
潮干狩りのあさり保存期間はどのくらい?
あさりがいた海岸に近い環境に近ければ長期間保存が可能ですが、これをうまく行うにはたくさんの酸素が必要なので、ご自宅ですることは難しいです。
ご自宅の食塩水で海水に近い濃度で保存している場合は、冷蔵庫で約2日程度と思った方がいでしょう。
長時間の砂抜きはあさりが酸欠状態を起こし死滅する原因になるので、砂抜きを終えた後はザルにあげた状態で保存した方がよいです。
下にひたひたに濡らした新聞紙を敷いてその上にあさりを並べて冷蔵しておくと、程よく水分もある状態で呼吸が出来ますので最適です。
潮干狩りのあさりは冷凍できるの?
あさりの冷蔵保存は2日程度で、冷蔵保存が長くなると次第に弱っていくので、美味しさが半減してしまいます。
すぐに使わないあさりは、新鮮なうちに冷凍保存をおすすめします。冷凍することであさりの旨味が蓄えられるので、より美味しくなりますよ。
冷凍保存したあさりは、約1ヶ月間保存可能です。
あさりは殻付きで冷凍していいの?
あさりの美味しさをそのまま味わえるには殻付きで保存する方法がおすすめです。
砂抜きを終えたあさりの水を切って、そのまま保存袋に入れて密閉します。
冷凍保存をするときは、あさりが呼吸をしやすいように、水を一緒に加えずにあさりが重ならないよう小分けにして入れておくことがコツです。
使用する際は解凍をせずに凍ったままの状態で、沸騰したお湯など高温の状態で調理します。
こうすることで、綺麗に貝が開きます。
急に熱を与えることで、生きた状態に戻りあさりを使うことができます。
剥き身で保存するのもOK?
「早いうちに使うなら丸ごとでもよいけど、火を通したほうが安心するんだけど…」
「まるごと冷凍するのは、凍らせている間に死んだりしないの?」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方は剥き身にして冷凍する方法がおすすめです。
子供が小さいので剥き身のほうが食べやすいのもあり、私は殻付き用と剥き身用と2種類に分けて冷凍しています。
剥き身は、酒蒸しやボイルで火を通したあさりを冷まし、殻から外して保存袋に冷凍します。
茹で汁には旨味がしっかり入ってますので、捨てずに冷凍して再利用するとよいでしょう。
使用する際は殻付きと同様に解凍せずに、そのまま火を通して使います。
おすすめの調理法は、あさりご飯やクラムチャウダー、味噌汁、しぐれ煮などです。
剥き身は、殻付きと比較して場所を取らないのもメリットですね。
まとめ
あさりの持ち帰り方法と保存方法をご紹介しました。
重要なのは砂抜きする時間、温度、塩分濃度、そして酸素の量なのです。
冷凍保存をすると、旨味も増していつでも美味しくいただけるますので、積極的に活用したいものですね。