
雛人形を飾るひとときは、部屋の中がパッと華やかになり楽しいものです。
楽しいひな祭りを終えた後に待っているのが・・・そう、雛人形の片付けです。
「片付けが遅れてしまうとお嫁にいけない」とよく言われていますが、これは「片付けができない女性=だらしがない」という意味で、そう伝えられているそうです。
いつかはお嫁に行きたい…と願いをこめている方もきっと多いことでしょう。
かといって間違った片付け方をしてしまうと、せっかくのお雛様にカビが生えてしまった…!ということも。
大切なお雛様を長く美しく使えるよう、トラブルは避けたいものですね。
雛人形の収納方法とカビ対策をご紹介します。
雛人形の収納場所はどこがいい?
雛人形はかなりのスペースを取るので、片付け場所もあらかじめ空けておかなければならないので大変。
雛人形などの季節ものは、押入れや納戸のような小部屋を使って収納されている方も多いと思います。
友人や親せきに聞いてみたところ、以下のような意見がありました。
・床下にしまっているが、その際は大きなビニールや段ボールに入れて汚れや虫除けをしている
・6畳分ある屋根裏収納のほとんどが雛人形など季節用品を入れている
・和室の天袋は、年に1回程度しか出し入れしないものの置き場にしている
・大きな箱にひとまとめにし、他の季節の用品と一緒に押入れに入れている
・年間を通してあまり使用しないものは押入れに入れるがスペースが少ないので、ベッドの横の空きスペースも利用している
最近の住宅環境は、一戸建ては床下や屋根裏に収納スペースがある傾向にある一方で、マンション住まいの人はスペースが限られているので、トランクルームを利用する方法をとっている人も多いようです。
いずれも気をつけておく点として、「高温多湿を避け、風通しをよくすること」が大切ですよ。
(1階より2階、押入れは上の段が理想)
・すのこを利用し、隙間を空けること
・容量を少なくし、詰め込み過ぎずにスペースに余裕を持たせること
・定期的に換気を行い、風通しを良くすること
・冬場は寒暖差の影響で結露ができやすいので注意すること
それから、最近の家では少なくなってきているようですが、「天袋」という押入れの上部にある戸棚を利用されている人もいました。
天袋は比較的湿気は少ない場所ですが、夏は高温になりやすいので時々戸を開けて換気をする必要があります。
手の届きにくく高い位置にあるので、年に数回しか使わないものを入れるのに最適な場所です。
使い方を気をつけて、積極的に使いたいものですね。
また、これは友人の話ですが、収納に困り、床下へ収納しようとしたところ、子供の祖父にあたる人に、「身代わり人形を毎日踏むつもりか?」と言われたそうです。
なるほど…と思い、何とか他の場所をあけて、床下へ収納することはやめたそうです。
こういう考えもありますので、できることなら高い場所へ置いてあげることを、積極的におすすめします。
雛人形のカビ対策はどうする?
お雛様を長い期間収納することで心配なのが、やはり「カビ」ですね。
せっかくお雛様を飾るのを楽しみにしていたのにカビが生えていたとなると、とてもショックが大きいものです。
以下の点に注意して、あらかじめカビ対策をしておきましょう。
・防カビ配合の防虫剤を使うこと。
・雛人形は素手で触らないよう注意すること
・保管場所のそばに除湿剤をおくこと
・湿度調整の効果がある、桐の箱や茶箱を利用するとなおよい
もし時間があるのなら、秋頃に一度出してみることをおすすめします。
9月9日から10月15日に、自分自身の長寿と健康の願いを込める「後の雛」という雛人形の虫干しを兼ねて、飾る行事を行っているところもあります。
雛人形にカビが生えてしまったら取り方は?
頑張って対策をしたものの、それでもカビが生えてしまった場合どうすればよいでしょうか?
まだカビの胞子が残っている場合は、応急処置としてきれいに拭いて風通しがよいところに置いておくと取れる場合があります。
ケースや道具は、拭いて改善される場合が多いのですが、人形の顔にできた場合は、優しく慎重に拭く必要があります。
これは、器用でなければなかなかむずかしいですね。
自信がない場合は、無理をせずに人形店や修理業者に相談するようにしましょう。
黒カビの場合は、残念ながら落とすことが厳しいので、こちらも業者に相談することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
お雛様を大切に守るための収納方法とカビ対策をご紹介しました。
お嫁に行くためにも、片付けを早いうちに済ませることも大切ですが、焦らずゆったりとした気持ちで片付けを行うようにしてくださいね。
ひとつひとつ丁寧に触れることが大切です。
その気持ちが、きっとあなたの成長につながると思いますよ。