
厳しい寒さを超えたら、次に訪れるのが桜の季節。
京都は古くから歴史がある町で、世界中から観光客が絶えない人気スポット。桜の季節になるとますます盛り上がりを見せます。
昼間の桜も素晴らしいのですが、今回は一味違った雰囲気を楽しめる夜桜スポットと人気のライトアップスポットをご紹介します。
観光地も数え切れないほどたくさんありますが、今回は、祇園エリアと岡崎エリア近辺を中心に桜スポットを厳選しました。
京都の桜は、日本で最も多い「ソメイヨシノ」だけでなく、八重紅枝垂桜やヤマザクラなど遅咲きものも多く、場所によっては4月の下旬まで桜を楽しむことができるのが特徴です。
目次
京都の夜桜~おすすめスポット5選をご紹介

木屋町は、京料理屋や旅館などが集まる繁華街ではありますが、高瀬川が流れ、川沿いに約1kmの桜並木が続く風情ある町並みです。
森鴎外の小説『高瀬舟』の舞台となった木屋町は、歴史的な建物と約200本のソメイヨシが見事に調和して、どこか時の流れを感じさせる雰囲気。
60基の照明でライトアップされた夜桜は、建物の灯りと合わさり、昼間と違った雰囲気を見せてくれます。
●種類:ソメイヨシノ200本
●場所:京都府京都市下京区木屋町地域(四条から五条)
●交通:阪急京都線「河原町駅」下車徒歩約5分
京阪本線「祇園四条駅」下車徒歩約5分
京阪本線「清水五条駅」下車徒歩約5分
市バス17・205「四条河原町」
●時間:18:30~23:00頃
●料金:無料
●お問い合わせ先:075-351-5532(木屋町会事務局)
●公式HP:http://www.simokiyamati.com/(木屋町会事務局)

京都府立植物園の近くにある半木の道は、鴨川の上流にある賀茂川沿いの堤防道上にある散策路です。
地下鉄烏丸線の北大路駅と北山駅の間の左岸に位置しています。
風の気持ち良い川沿いを歩きながら、約800mにわたり眺めることができる八重紅枝垂桜の桜並木は、満開になると桜のトンネルのようになります。
植物園のライトアップの観賞の前後にちょっと立ち寄るのにぴったりです。
●種類:八重紅枝垂桜、ソメイヨシノ73本
●場所:京都市左京区下鴨半木町
●交通:【散策路北基点】
地下鉄「北山駅」下車徒歩約10分
市バス「北山橋東詰」下車徒歩約2分
【散策路南基点】
地下鉄「北大路駅」下車徒歩約10分
市バス「植物園前」下車徒歩約3分
●料金:無料
●お問い合わせ先:075-414-4843(商工労働観光部観光課)
●公式HP:http://www.pref.kyoto.jp/hanasanpo/sakura_nakaragi.html

南は永観堂、北東は若王子(にゃくおうじ)神社、北は銀閣寺まで続く疎水に沿った散歩道で日本の道100選に選ばれています。
石畳が敷かれて、琵琶湖疏水に沿って延々と続くロマンチックな桜のトンネルはデートにもおすすめ。
夜になるとほんのり街灯に照らされた桜を落ち着いた雰囲気で眺めることができます。
静かに桜を愛でたい方におすすめの穴場スポットです。
●種類:ソメイヨシノ(関雪桜)など500本
●場所:京都府京都市左京区浄土寺橋から若王子橋
●交通:JR京都駅から市バス5号系統約30分「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約3分
JR京都駅から市バス100号系統「銀閣寺前」下車徒歩すぐ
●時間:24時間解放
●料金:無料
●お問い合わせ先:075-761-1944(哲学の道保勝会)
●公式HP:http://tetsugakunomichi.jp/(哲学の道保勝会)

国の伝統建物保存地区である祇園白川は、昔ながらの古い建物や石畳の道が続き、白川のせせらぎとうまく溶け込み、京都らしい風情を楽しむことができるスポットです。
歴史的で情緒あふれる街並みで、テレビドラマの舞台にも起用されることも多数。
白川沿いの桜並木のライトアップと花灯篭が並べられた新橋通りが幻想的な空間を作り出し、艶やかに咲き誇ります。
時には舞妓さんの姿を見えることもあり、ライトアップ期間中に行われる撮影会も人気です。
●種類:ソメイヨシノ、しだれ桜、ヤマザクラ、里桜43本
●場所:白川南通り(川端通り~辰巳神社まで220m)
●交通:京阪祇園「四条駅」徒歩約3分
京阪「三条駅」徒歩約5分
阪急「河原町駅」徒歩約5分
●時間:3月26日(土)~4月4日(月)18時~22時
●料金:無料
●お問い合わせ先:090-8520-1484(祇園白川ライトアップ委員会)
●公式HP:http://www.gion-nawate.com/sakura/

琵琶湖疏水に映し出されるソメイヨシノと、平安神宮の真っ赤な大鳥居がうまく溶けこみ、春の京都を楽しめます。
京都市美術館や京都府立図書館、京都市動物園などの明治から昭和にかけたレトロな近代建築が立ち並び、見所も満載。
3月下旬から5月上旬まで、南禅寺舟溜り乗船場から夷川ダムまで往復約3kmのコースを25分で往復する十石舟めぐりが楽しめます。
おすすめなのは下記の桜のライトアップ期間中の時期。
疎水の両岸に立ち並ぶ幻想的な夜桜を、京都の夜景とともにじっくりと楽しむことができて、贅沢な時間を過ごすことができます。
●種類:ソメイヨシノなど400本
●住所:京都府京都市左京区岡崎 南禅寺舟溜り乗船場
●交通:地下鉄東西線「蹴上駅」下車徒歩約7分
●時間:3月26日(土)~4月10日(日) 7:45~20:30発までの予定
●料金:大人1000円 子ども(小学生以上)500円 幼児300円(乗船料金)
●お問い合わせ先:075-222-4178(京都岡崎魅力づくり推進協議会事務局)
●公式HP:http://www.kyoto-okazaki.jp/(京都・岡崎コンシェルジュ)
京都の夜桜~ライトアップのおすすめ5選をご紹介

京都で人気の高い観光地である祇園にある京都最古の公園で、八坂神社や知恩院に隣接していて、数多くの観光客が訪れます。
園内の西側の中央広場に堂々と咲く樹齢85年の祇園枝垂桜は、地元の人はもちろん、遠方からもわざわざ訪れるほど見事に咲き誇る桜の名所です。
ライトアップ期間中にかがり火も焚かれ、さらに迫力を見せてくれます。
その後はソメイヨシノ、ヤマザクラと続き、長期間に渡り見所満載のスポットです。
祇園白川と清水寺の中間に位置する場所ですので、足を止めてほっと一息するするのにおすすめですよ。
●種類:しだれ桜、ソメイヨシノ、ヤエザクラ、ヤマザクラなど680本
●住所:京都市東山区円山町473他
●交通:市バス「祇園」下車
京阪電鉄「祇園四条駅」下車
阪急電鉄「河原町」下車
●時間:3月中旬~4月中旬 日没~1:00
●料金:なし
●お問い合わせ先:075-561-1350
●公式HP:http://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000083282.html

世界的に歴史的価値が認められ、年中観光客で賑わう清水寺は約1500本ものソメイヨシノやヤマザクラなど、京都では圧倒的なスケールの花々が咲き誇ります。
桜を囲んだ本堂を見渡せる奥の院は、絶好の写真スポットです。
教科書などに載っている写真はこのアングルからのものが最も多く、その美しい景観を一度は目にした方も多いでしょう。
京都市街地を眺められる本堂の「清水の舞台」は、12mもの高さがあります。
ここから見下ろす桜の花々は、本堂をすっぽり包み込むような幻想的な素晴らしさを感じさせます。
●種類:ソメイヨシノ、ヤマザクラ、枝垂桜など1500本
●住所:京都府京都市東山区清水1-294
●交通:JR京都駅よりバス「五条坂バス停」下車徒歩約10分
●時間:3月12日(土)~21日(月・振休)
3月26日(土)~4月10日(日)18:00~21:00(受付終了)
●料金:大人400円 小・中学生200円
●お休み:期間中はなし
●お問い合わせ先:075-551-1234
●公式HP:http://www.kiyomizudera.or.jp/

3月中旬からと早咲きの「寒桜」と4月下旬と遅咲きの「菊桜」まで、長期にわたり桜を観賞できる京都府立植物園は、京都府民にとって自然を楽しむ人気スポットのひとつです。
正面花壇や観覧温室には、八重紅枝垂桜やソメイヨシノを中心とした桜林が見事に広がり、全部で130品種もの桜が450本、リーズナブルな価格で観賞できます。
17時に閉館する植物園ですが、桜の期間中はライトアップが実施され、夜21時まで楽しむことができます。
●種類:寒桜、菊桜、ソメイヨシノ、八重紅枝垂桜など450本
●住所:京都市左京区下鴨半木町
●交通:出町柳駅より京都バス 32 34 35 市バス 1 「植物園前」下車すぐ
丹波橋駅のりかえ近鉄・地下鉄
または三条駅のりかえ地下鉄「北山駅」下車すぐ
●時間:3月25日(金)~4月12日(日)予定 日没~21:00(20:00まで入場受付)
●料金:大人200円 高校生150円
●お休み:期間中は無休
●お問い合わせ先:075-701-0141
●公式HP:http://www.pref.kyoto.jp/plant/

平安京にタイムスリップしたかのような雅やかな雰囲気に包まれた平安神宮。
神苑入口の門をくぐるとすぐに「里帰り桜」と呼ばれる紅枝垂桜が目に付き、満開の時期には空一面を覆いつくすほど見事な咲きっぷりを見せてくれます。
毎年恒例の『紅しだれコンサート』が、この時期に開かれます。
南神苑と東神苑でライトアップが行われ、東神苑貴賓館のステージにて癒しの音楽が演奏されます。
毎年入場規制がかかるほどの行列ができるイベントなので、前売り券を購入し、時間にゆとりを持っておでかけすることをおすすめします。
ライトアップが行われるのは、コンサート期間中のたったの4日間のみ。
貴重な機会をお見逃しなく。
●種類:紅しだれ桜、ソメイヨシノ、彼岸桜など300本
●住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町97
●交通:JR京都駅から市バス5・100号系統約30分「京都会館美術館前」下車徒歩すぐ
地下鉄東西線東山駅から徒歩約10分
●時間:4月7日(木)~10日(日)の4日間 18:15~21:00
※コンサート以外ライトアップなし
【演奏1回目】18:40~19:20
【演奏2回目】19:50~20:30
(入れ替えせずに回遊式で実施。客席はありません。)
●料金:2000円(拝観料込みのコンサート入場料 前売り1700円)※小学生以上有料
大人600円 小人300円(昼に拝観する場合、神苑拝観料)
●お休み:期間中は無休
●お問い合わせ先:075-761-0221
●公式HP:http://www.heianjingu.or.jp/

世界遺産として有名な二条城は、桜の時期になると桜の園・清流苑・城内西側の3つのエリアで約400本の桜を観賞することができます。
桜の園では里桜、清流園ではソメイヨシノやヤマザクラ、そして城内西側では八重紅枝垂桜の並木が続きます。
種類や開花時期が異なるこれらの桜は、長い期間に渡って楽しませてくれます。
開花の時期になると桜や庭園がライトアップされ、通路や足下灯でほのかに照らした城内は昼間とは表情が異なり、幽玄な世界を作り出します。
期間中は、重要文化財である二の丸御殿台所を公開される他、京都の名産品の販売や生け花の展示などが行われます。
●種類:ヤマザクラ、里桜、八重紅枝垂桜など200本
●住所:京都府京都市中京区二条城町541
●交通:地下鉄東西線「二条城前」下車
●時間:3月25日(金)~4月17日(日)18:00~21:30
※入場受付は21:00まで
●料金:一般400円 小中学・高校生200円 (※和装の方は無料)
●お休み:期間中は無休
●お問い合わせ先:075-841-0096
●公式HP:http://www2.city.kyoto.lg.jp/bunshi/nijojo/
京都の夜桜~おすすめのコースをご紹介
3パターンご用意してみました。
いずれも1時間かからない程度の距離ですが、ゆったりとした散策できるよう、時間にゆとりを持つとよいでしょう。
閉園時間も考慮してコースを考えましたが、全部夜桜で見るのが厳しいという方は、半分昼間に訪れて、残りは夜に訪れるなどの工夫をするとよいでしょう。
昼も夜も桜が素晴らしいのには変わらないですからね。^^
岡崎コース
哲学の道は街灯が少ないため、人通りが落ち着き始める日没前に行き終えるとよいでしょう。
岡崎桜回廊と平安神宮はいずれも混雑しますので、臨機応変に計画を立てるようにしましょう。
平安神宮のコンサートは二部制で二回目の演奏時間のほうが比較的空いているようですので、後にしたほうがよいかもしれません。
祇園コース
祇園の中で一番外れで閉館時間が早い清水寺から繁華街へ戻るコースです。
飲食や宿泊施設も多いところなので、それも踏まえて行動するのが効率的です。
夜の京都の街を散策できるので、歩いていくのがおすすめです。
地下鉄移動コース
日没前に半木の道でのんびり散歩を済ませ、植物園のライトアップへ。その後二条城に移動する方法です。
植物園の北山門から出るとすぐに地下鉄「北山駅」があります。
「烏丸御池駅」で乗り換えて、その後「二条城前駅」で降ります。
移動時間に30分ほど使うのと、二条城の閉園が21時なので、スピーディな行動が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
京都の夜桜とライトアップの厳選スポットをご紹介いたしました。
桜の満開の華やかさと散っていくはかなさに我々日本人は魅了されますが、この心情が、歴史と情緒があふれる京都の街によく合いますね。
そんな日本の文化を桜が象徴しているからこそ、世界中の方々から注目を集めているのでしょうね。